「今あるドメインを活かして、2つ目のブログを作りたい!」そう考えたときに、有力な選択肢となるのがサブディレクトリです。
新規ドメインを取得せずに、既存サイトの配下でブログを運営できるため、SEO効果や管理のしやすさなど多くのメリットがあります。
しかし、デメリットもあるため、慎重に判断することが大切です。
本記事では、サブディレクトリにブログを作る仕組みやメリット・デメリット、実際に運営した体験談を交えながら、最適な運用方法を解説します。
これからブログを追加したい方は、ぜひ参考にしてください!
サブディレクトリにブログを作るとは?

サブディレクトリにブログを作るとは、「すでに持っているドメイン内に、新しいブログを追加する方法」です。
具体的には、URLが以下のようになります。
- メインサイト(既存のドメイン):
https://example.com/
- サブディレクトリのブログ:
https://example.com/blog/
このように、メインサイトの配下に新しいブログを設置するのがサブディレクトリ方式です。
サブディレクトリとサブドメイン、新規ドメインの違い
ブログを新しく作る場合、選択肢は大きく分けて3つあります。
方法 | URL例 | 特徴 |
---|---|---|
サブディレクトリ | example.com/blog/ | 既存ドメインの評価を引き継ぎやすい |
サブドメイン | blog.example.com | メインサイトとは別のサイト扱いになる |
新規ドメイン | newblog.com | 完全に独立したブログとして運営 |
この中でも、サブディレクトリはSEOのメリットが大きいため、特に「メインサイトと関連性のあるブログ」を作りたい場合に適しています。
サブディレクトリを選ぶべきケース
サブディレクトリにブログを作るのが向いているのは、次のような場合です。
✅ メインサイトと関連性のあるブログを作りたい
例:レシピサイト (example.com
) に、「料理の基本知識」ブログ (example.com/blog/
) を追加する場合。
✅ ドメインパワーを活かしたい
既存のドメインの評価を引き継ぐため、新規ドメインを取得するよりSEO的に有利。
✅ 運営を一本化したい
1つのサーバー・WordPressで管理できるので、更新や管理が楽になる。
サブディレクトリは、「メインサイトと関連したコンテンツを追加したい場合」に最適な方法です。
ただし、メインサイトと全く異なるジャンルのブログを作る場合は、サブドメインや新規ドメインのほうが適していることもあります。
サブディレクトリのメリット・デメリット
サブディレクトリでブログを作ることには、SEOや管理のしやすさなどのメリットがある一方、デメリットも存在します。
ここでは、それぞれ詳しく解説します。
サブディレクトリのメリット
1. 既存のドメインパワーを活かせる(SEOに有利)
サブディレクトリは、メインサイトのドメインパワー(検索エンジンからの評価)をそのまま受け継ぐことができます。
新規ドメインを取得すると、一からSEO評価を築く必要がありますが、サブディレクトリならメインサイトの影響を受けて比較的早く検索上位に表示される可能性が高いです。
🔹 例:
example.com
(既にGoogleに評価されているサイト)にexample.com/blog/
を追加するとexample.com
のSEO評価が新しいブログにもプラスに働く
2. 新たにドメインを取得する必要がない(コスト削減)
新規ドメインを取得する場合、年間で 1,000円〜数千円 の費用がかかりますが、サブディレクトリならその費用が不要です。
また、SSL証明書(HTTPS対応) もメインサイトのものを共有できるので、追加コストがかかりません。
3. サーバーや管理が一元化できる
- 1つのWordPressで運営できる(※マルチサイト機能を使わなくてもOK)
- サーバー設定やセキュリティ対策が統一できる
- 更新作業が一カ所で済むので、手間が減る
特に、メインサイトとブログの管理をまとめたい場合は、サブディレクトリのほうが運営が楽になります。
4. ブランドの統一性を保ちやすい
新規ドメインやサブドメインでブログを作ると、「別のサイト」として見られることが多いですが、サブディレクトリなら**「メインサイトの一部」として認識されやすい**です。
🔹 例:
✅ サブディレクトリ(ブランド統一)
example.com
(メインサイト)example.com/blog/
(関連ブログ) → 「同じブランドの一部」として認識されやすい
❌ サブドメイン・新規ドメイン(ブランドが分かれる)
blog.example.com
→ メインサイトと別のサイトと見なされることが多いnewblog.com
→ 完全に独立したサイトになってしまう
サブディレクトリのデメリット
1. メインサイトが影響を受けやすい
サブディレクトリは、メインサイトと「同じサイト」として扱われるため、一方にSEOペナルティが発生すると、もう一方にも悪影響が出る可能性があります。
🔹 例:
example.com/blog/
の記事に低品質なコンテンツが増えた場合example.com
全体の評価が下がる可能性がある
Googleの検索順位に悪影響を与えないよう、コンテンツの質を一定以上に保つ必要がある ので注意が必要です。
2. メインサイトと関連性が低いとSEO的にマイナスになる
サブディレクトリは、メインサイトのSEO評価を引き継ぎやすいメリットがありますが、それは**「メインサイトのテーマと関連性が高い場合」に限られます。**
もしメインサイトと無関係なジャンルのブログをサブディレクトリに作ると、Googleがサイト全体のテーマを判断しづらくなり、SEO的にマイナスになる可能性 があります。
🔹 例:
✅ 適したケース(関連性がある)
example.com
(料理レシピサイト)example.com/blog/
(調理テクニックや食材の豆知識ブログ)
❌ 適さないケース(関連性がない)
example.com
(不動産サイト)example.com/blog/
(プログラミング情報ブログ)
この場合、サブディレクトリではなくサブドメイン(blog.example.com)や新規ドメイン(newblog.com)を使ったほうがSEO的に有利です。
3. サイト構造が複雑になりやすい
サブディレクトリでブログを追加すると、メインサイトと混在してしまい、管理が難しくなる場合があります。
🔹 例:
- 記事数が増えてくると、URL構造が複雑になり、ナビゲーションが分かりにくくなる
- メインサイトのカテゴリとブログのカテゴリが重複すると、ユーザーが迷う
対策:
- サイトマップを整理し、メニューやパンくずリストを工夫する
- WordPressなら「カスタム投稿タイプ」を使って、メインサイトとブログを分ける
4. サーバーの負荷が増える可能性
サブディレクトリのブログはメインサイトと同じサーバーを使うため、アクセスが増えた場合にサーバー負荷が高くなる可能性があります。
🔹 例:
example.com/blog/
のアクセスが急増 → メインサイトexample.com
の動作も遅くなる- サーバーが共用の場合、リソース制限に引っかかる可能性
対策:
- レンタルサーバーのプランを見直す(アクセス増に対応できるものに変更)
- キャッシュプラグインを活用する(例:WP Super Cache, LiteSpeed Cache)
- CDN(Cloudflareなど)を導入する(サイトの負荷を分散)
サブディレクトリはどんな人に向いている?
✅ 向いている人
- メインサイトと関連するブログを作りたい人
- SEOのメリットを活かしたい人(ドメインパワーを引き継ぎたい)
- 運営や管理を一本化したい人(コストを抑えたい)
⚠️ 向いていない人
- 全く異なるジャンルのブログを作りたい人(SEO的に不利)
- メインサイトと切り離したブランドを作りたい人(サブドメインや新規ドメインのほうが適している)
- アクセス増による負荷を懸念する人(サーバーを強化する必要あり)
迷っている方へ
もし「サブディレクトリにブログを作るか迷っている」なら、メインサイトとの関連性や運営のしやすさを考慮して判断すると良いでしょう!
サブディレクトリにブログを作った体験と効果

先に結果を紹介します!
以下の記事は2021年6月11日に、サブディレクトリにブログを作った時の体験談です。
現在、4年目を迎えたので、ここで効果を先に紹介します。
はっきり言って、効果はあります。
親ブログのドメインパワーを継承するので、あっという間にGoogleにインデックスされ、検索順位は親ドメインと同じペースで表示されます。
同じようなジャンルでブログを作るなら、サブディレクトリで運用しても全く問題はないです。
どのようにサブディレクトリにブログを作ったのかを、詳しく手順をまとめましたので、読んでみてください。
体験談
そもそも雑記ブログを新規ドメインを取得して開設していました。
ところが、雑記ブログの年数が経過するうちに新しいジャンルのブログを作りたくなったのです。
1つ目のブログのジャンルとそれほどかけ離れていません。
さて、2つ目のブログをどこに作るか、次のように悩みました。
- 新規ドメインを取得するとお金がかかる。
- サブドメインに作ると新規ドメインと同等に時間がかかる。
- サブディレクトリに作ると親ドメインのパワーが引き継げる。ただしジャンルが近い必要がある。
- 成長まで時間がかかる。
- 新規ドメイン、サブドメインはGoogleアドセンスの追加申請をする必要がある。
そこで決断したのは、サブディレクトリにブログを作ることです。
理由は、次の3つのメリットを考慮したからです。
- 親ドメインのパワーが引き継げるので成長が早い
- ドメイン料金がかからない
- Googleアドセンス、ASPアフィリエイトの申請は不要で使える
GoogleアドセンスもASPアイリエイトもすぐにスタートできるメリットが大きい。
さらに、サブディレクトリにブログを作るのですが、Googleから見ると単にカテゴリーにぶら下がった記事にしかみえないこと。
つまり、親ドメインにぶら下がった記事を、WordPressで単にまとめただけということです。
サブディレクトリに作ったブログが特化ブログの様に機能するのかどうかが問題。
サブディレクトリに2つ目のブログを作る
ワードプレスで2つ目のブログを作りました。
エックスサーバーで親ドメインの下にサブディレクトリ「blog」を作ることにしたのです。
ブログを作る方法
サブディレクトリに2つ目のブログを作る方法は、下記の記事で詳しく解説しています。
ここでは簡単に作り方を解説します。
エックスサーバーを使いました。手順は以下の通り。
- 親ドメインの下にサブディレクトリ「blog」を作成
- サブディレクトリ「blog」にエックスサーバーから自動でWordPressをインストール
- エックスサーバーからテーマ「Cocoon」を無料で自動インストール
- プラグインをインストールし設定
- Googleアナリティクス、サーチコンソールの設定
- セキュリティの設定
- 記事の投稿開始
簡単に要点を1つずつ解説します。
1.親ドメインの下にサブディレクトリ「blog」を作成
”http://・・・.com/に、サブディレクトリ/blog/を作りました。
エックスサーバーの管理パネルから設定し10分もかからずに完了。
2.エックスサーバーから自動でWordPressをインストール
サブディレクトリにWordPressをインストールします。
これもエックスサーバーの簡単WordPressインストール機能であっという間に完了。
3.エックスサーバーからテーマ「Cocoon」自動インストール
2022年9月からエックスサーバーでは「Cocoon」が自動でインストールできるようになりました。
もちろん無料。子テーマも自動で設定されるので、WordPress管理画面からテーマを有効にするだけ。
これもチェックしつつ数分で完了。
WordPressテーマは後々ゆっくり設定しましょう。
4.プラグインをインストール・設定
プラグインは次の種類をインストールして設定しました。
- Google XML Sitemaps:サイトマップを送信
- Wordfence Security:WordPressを悪意のある攻撃から守る
- Akismet:スパムコメント対策
- Contact Form 7:お問合わせフォームを設定
- Broken Link Checker:リンク切れを自動チェック
- EWWW Image Optimizer:画像を圧縮
- All in One SEO: SEO対策をまとめたもの
5.Googleアナリティクス、サーチコンソールの設定
6.セキュリティの設定
プラグインで説明した2つをインストール。
- Wordfence Security(WordPressを悪意のある攻撃から守る)
- Akismet(スパムコメント対策)
がありました。
ブログは海外からも悪意のあるアタックに常時さらされています。
そのためブログの安全を守るセキュリティが必須!
親ブログの方で設定しておけば、サブディレクトリに作ったブログも守ってくれます。
まずは、親ブログに設定してください。
1日だけでも相当な数の悪意のあるアタックがあります。このプラグインでブログの安全を守れます。無料で強固なセキュリティプラグインです。
Wordfenceでサブディレクトリに作ったブログを守るには、もう一つ設定が必要です。
実は、親ブログだけが守られている設定だからです。
次の簡単な設定をするだけでサブディレクトリに作ったブログも守られます。
スパムコメントから守る設定もしてください。
さらにGoogleアドセンス(クリック報酬型広告)を使うと、俗称「アドセンス狩り」に遭遇するリスクがあります。
悪意をもってアドセンス広告を何度もクリックされることです。
間違って自分でアドセンス広告をクリックしても同じ扱いだから注意が必要。
最悪ではアドセンスのアカウント停止のリスクがあります。
理由は外部からの影響でも、全てはブログ運営者の責任になるからです。
アドセンス広告の安全を守る対策プラグインは必須。
以下のプラグインが定番です。
しかし、このプラグインはPCだけに効果があり、スマホでは使えません。
現在2025年2月時点では、Googleが無効クリックを監視していることから無効にしました。
「AdSense Invalid Click Protector」:GoogleAdSenseの広告を無効クリックから守る対策
実際にGoogleアドセンスを始めたら設定しましょう。
AICPにコードを追加しないとプラグインだけではブロックできません。
ちょっと面倒かもしれませんが以下のコードを追加すると万全です。
7.記事の投稿開始
ブログをサブディレクトリの開設したら記事を投稿していきます。
感覚としては親ドメインに記事を追加していると同じように、成果がどんどん出ていきます。
アクセス効果は?
2021年6月11日に、それまで作りこんだブログを公開しました。
記事数は、7記事だけです。1記事約2,500字~5,000字程度です。
Googleアナリティクス、サーチコンソールに設定して、アクセス測定開始しました。
サブディレクトリに作ったので、親のドメインの影響を引き継ぐといわれているので、期待していました。
2つ目のブログを公開して、初めて検索結果にブログ記事が表示。
当日1回
翌日9回
と徐々に増加していきます。
2021年6月11日(公開)➡6月19日(8日後)に「クリック」発生。
約1週間かかって、Googleのオーガニック検索から記事をクリックされ始めました。
この間、1日に1~2記事を投稿していきました。
2022年12月16日、記事数は66本になりました。

検索で表示された回数は、200回に達しました。
Googleにインデックスされた記事は全てです。
投稿して約1~2日で、Googleにインデックスされます。
アドセンス収益
アドセンスの収益は、2,021年6月20日に初めて発生しました。
特化したブログで、ほぼ無駄な記事やゴミ記事は無く、キーワードもしっかりと設定しました。
この調子でいけば、50記事程度でも十分な収益を生む感じがしています。(←当時の感想)
サブディレクトリに2つ目のブログを作るメリットではないかと思います。
ちなみに1つ目のブログでは、3カ月目でもやっと1円程度が発生したほど、成長には時間がかかりました。
2022年12月現在、2つ目のブログは親ブログを同様に収益を出しています!
サブディレクトリでもアドセンスは収益を出してくれます。
エックスサーバーとCocoonの業務提携によりブログの新規開設はかなり簡単に出来るようになりました。
まとめ
サブディレクトリでブログを作ると、SEOの恩恵を受けやすく、管理もシンプルになる一方で、サイト全体への影響やジャンルの適合性に注意が必要です。
もし「メインサイトと関連性のあるブログを追加したい」と考えているなら、サブディレクトリは有力な選択肢です。
次のステップとして、サイト構造を整理し、WordPressのインストールやカテゴリー設計を進めてみましょう!