結論から先にお伝えすると、サポート切れのWindows10をネットにつなぐのは、極めて危険です
2025年10月14日をもって、Windows10のすべてのサポートが終了。
つまり、今後はいかなるセキュリティ更新プログラム(修正パッチ)も提供されません。
「まだ動くから大丈夫」と思って使い続けると、あなたのPCがウイルス感染や個人情報流出の入り口になってしまう恐れがあります。
サポート終了後に起こる3つの重大リスク

1.脆弱性が放置され、ゼロデイ攻撃に狙われる
新たな脆弱性が発見されても、Microsoftはもう修正しません。
つまり、攻撃者が狙うには「最も簡単な標的」になります。
たとえば、2017年にはサポート切れのWindows XPや未更新のWindows 7が「EternalBlue」という脆弱性を突かれ、世界中で23万台が感染。
英国の医療機関では診察がキャンセルされ、社会インフラが麻痺する事態になりました。
💡 ゼロデイ攻撃とは?
発見当日に攻撃が始まり、修正パッチが存在しない状態で被害が出る攻撃のこと。
サポート終了OSでは、これを防ぐ手段がありません。
2.ランサムウェア被害は自治体にも拡大
アメリカ・アトランタ市では、更新パッチを適用していなかったために「SamSam」ランサムウェアが感染。
システム復旧に約2.6百万ドル(約4億円)かかりました。
また、フロリダ州レイクシティでは、バックアップ体制の不備もあり身代金46万ドルを支払う事態に。
それでもデータ復旧は困難なままでした。
🧩 古いOSを放置=自治体や企業でも深刻な損失。
個人PCなら、写真・文書・家計簿データなどが一瞬で失われるリスクも。
3.産業用・オフィス環境でも影響が拡大
工場の制御システムや業務用ソフトの中には、Windows11に非対応のものも存在します。
互換性の問題から、更新をためらう企業もありますが、これがシステム全体の停止リスクにつながります。
実際、Rockwell Automation製ソフトでは、非対応ドライバによるランタイム不具合が報告されています。
まるで「車のブレーキが壊れたまま運転を続けるか、車を止めるか」を迫られているような状況です。
一般ユーザーにも及ぶ「無防備な標的化」

Reddit上では、サポート切れのWindows 7マシンをネットに接続した直後に、「翌日ファイルが暗号化され、起動不能になった(.LOCKED化)」という報告もあります。
Windows10も同様に、サポート終了後は自動化された攻撃の標的となるため、ウイルス対策ソフトだけでは完全防御は不可能です。
なぜ被害が繰り返されるのか?
理由はシンプルです。
サポート終了=修正パッチがない「無防備な状態」だから。
Windows Updateが届かないということは、「鍵の壊れた家に住み続ける」ようなものです。
そして、攻撃者はこうした旧OSを探し出して自動的に攻撃を仕掛けるプログラムを使っています。
つまり「狙われる」のではなく、「機械的に見つかって攻撃される」時代なのです。
今からできる安全対策3つの選択肢

1. 新しいPCへの買い替え

もっとも安全で確実な方法です。
Windows11搭載機なら長期サポートがあり、最新のセキュリティ技術にも対応しています。
詳しくは➡ 【中級者向け】Windows11対応PCの選び方|利用目的別スペック比較とメーカー事例解説
詳しくは➡ Dell「Inspiron 15」でWindows11初期設定をやってみた!手順と問題点を解説
2. LinuxやChromebookへの乗り換え
古いPCを再利用したい場合は、Linux系OS(例:Ubuntu)を入れてインターネット専用機にするのも選択肢です。
3. 完全オフライン化して限定利用
ネット接続を完全に切り、Word・Excelの閲覧や印刷専用など、限定的な用途に絞ればリスクを最小化できます。
Windows10をスタンドアロンで使ってる体験

「スタンドアロン」とは、他の機器やシステムに接続しないで、単独で動作する状態を指します。
これは、ネットワークに依存しないため、高いセキュリティが確保できることと、インターネット接続がない環境でも利用できるといったメリットがあります。
Windows10の主な利用方法
- Wordを使い、はがきや自分史などプリントアウト用の文章作成に利用する。
- Excelを使い、家計簿や物品管理などに利用する。
- セキュリティ確保のため、名簿や個人情報を管理する目的で使う。
これらの目的に利用していますが、不要なソフトやデータを消去しているため、動作は快適です。
購入した時点では、DellのWindows7でしたが、その後、アップデートしてWindows10で使っていました。一度も故障はしていません。
児のパソコンは、スペックがWindows11には対応していませんので、Windows10で使ってます。
インターネット利用せずに、Officeソフトを利用していますが、まだまだ、便利に動作します。
まとめ:放置は「自己責任」では済まない時代に
Windows10のサポート終了は「一人の問題」ではありません。
家庭や職場のネットワークに接続している限り、1台の旧OSが全体を危険にさらす可能性があります。
- ネットにつながない → OK(限定利用可)
- ネットにつなぐ → 危険(攻撃対象になる)
Windows10をそのまま使うなら、「何に使うか」を慎重に見極めましょう。
安全な移行こそが、データと安心を守る最善策です。
よくある質問(FAQ)
Q1. Windows10をサポート終了後も使い続けても大丈夫ですか?
A. インターネット接続を続けると非常に危険です。脆弱性が修正されず、ウイルス感染やデータ流出のリスクがあります。
Q2. セキュリティソフトを入れていれば安全ですか?
A. 一部の攻撃は防げますが、OS自体の欠陥は修正されないため、完全な防御は不可能です。
Q3. オフラインで使う場合はどうですか?
A. ネット接続を切った状態で、文書作成や印刷専用など限定利用なら比較的安全です。
Q4. Windows11にアップグレードできない場合は?
A. LinuxやChromebookへの移行、または新しいPC購入を検討するのが現実的です。
Q5. サポート終了後に起こりうる被害にはどんなものがありますか?
A. ランサムウェア感染、情報漏えい、システム停止など。過去には医療機関や自治体が大規模被害を受けた例もあります。