Googleアドセンスはクリック型での報酬を採用してきましたが、ここにきて大きな変更があります。
2024年2月、クリック型(CPC)から、インプレッション型(CPM)に報酬のタイプを変更しました。
具体的には、どのようなことが起こるのでしょうか?
そこで今回はGoogleアドセンスが2024年2月からの収益分配方法とインプレッション型への変更を説明します。
Googleアドセンスが発表した「収益分配方法の更新」とは?
Googleアドセンスが収益分配方法の更新を発表したのは2023年11月2日。
Googleブログ(英語版)にて発表されたのを初めとして、11月8日には日本語でGoogleアドセンス利用者にメールでお知らせが届いています。
メールでは「収益分配の構造を更新する」としています。
つまり、広告枠の購入側と販売側に分けること、さらに広告枠はすべて「インプレッション」ごとに支払うと説明しています。
従来の「クリック型」から「インプレッション型」に変更して報酬を支払うことになります。
なぜGoogleアドセンスはこのような大幅な変更を行うのでしょうか?
Googleアドセンスが目指すこと
今回の大きな変更はGoogleアドセンスが設立されてからの20年間で初めてだと説明しています。
近年、進化が進む広告業界では、パブリッシャーが利用できる収益化の選択肢も増えてきました。
広告主とパブリッシャーの違い
広告主とは、ユーザーを獲得するのが目的です。
一方、パブリッシャーとは、広告主が獲得したい「ユーザー」が閲覧する可能性が高い場所に広告を表示します。
つまり、広告主がユーザー獲得のするために、パブリッシャーは効果的な広告スペースを提供する役割をします。
例えばパブリッシャーが自分のブログに広告を配置して、そのスペースに広告主はお金を支払い広告を表示して目的のユーザーを獲得する仕組みです。
Googleアドセンスの収益構造を更新する理由
現在、Web サイト所有者(パブリッシャー)は、広告スペースを販売するために、
- 直販
- 広告ネットワーク
- セルサイド プラットフォーム
を組み合わせて使用しています。
そして、その多くは複数のテクノロジーを同時に使用していると説明しています。
As the advertising industry has evolved, so have the monetization choices available to publishers. Today, website owners use a combination of direct sales, ad networks and sell-side platforms to sell their ad space, often using multiple technologies simultaneously.
引用:GoogleAdSense Updates to how publishers monetize with AdSense
つまりここまで説明した理由によって、以下の2つの変更を行ったとしています。
- 「収益分配構造の更新」
- 「サイト運営者へのインプレッションに応じた支払いへの移行」
これらの変更によって、パブリッシャーはメディア購入プロセスの透明性がさらに高まると説明しています。
それは、パブリッシャーにとって、収益化のためにテクノロジーの異なる料金を比較する一貫した方法が提供されることになります。
This is why we are making two changes: updating AdSense’s revenue-share structure and moving to paying publishers by impression. These changes will provide a consistent way for publishers to compare the differing fees across the various technologies they use to monetize and will provide even greater transparency into the media-buying process.
引用:GoogleAdSense Updates to how publishers monetize with AdSense
Googleは、この変更によってパブリッシャーの収益や、広告主の支払いに大きな変化はないと説明しています。
パブリッシャーが収益を上げるための「透明性と一貫性を提供すること」を目指しているとのことです。
2024年1月からクリック(CPC)→インプレッション(CPM)収益に
では具体的にどのようなことになるのでしょうか?
2024年当初としていますが、2月にはその変化がでています。
こうした進化の一環として Google AdSense は、来週初旬に、収益分配の構造を更新します。料金を購入側と販売側に分けて設定し、すべての広告枠についてインプレッションごとにお支払いを行ないます。
出典:GoogleAdSenseからのメール 2023/11/08 5:15
Googleアドセンスは、Webサイトに配置して広告がクリックされると収益が発生する「クリック単価型」で支払う収益分配方法でした。
つまり、今まではアドセンスの広告が表示されても、クリックされないと収益が得られませんでした。
しかし、2024年2月からはクリック型から「インプレッション型」による収益支払いに更新されています。
つまり、「広告が表示されると報酬が発生する」ことに変更されました。
更新されたのを確認したは2024年2月29日で、クリック単価からインプレッションにほぼ変わりました。
インプレッション収益という指標をご覧になっていると思います。
アドセンスのパブリッシャー側での意味は、「広告1,000回表示に対する収益見込み」としてCPM(Cost Per Miles)という指標を用いて計算します。
結果としてGoogleアドセンスを利用しているブログでは、広告が表示されるごとに収益が発生するように変更されます。
広告業界の標準は「インプレッション型」の収益
従来Googleアドセンスはクリック単価型(CPC)でした。
しかし、インプレッション型(CPM)は、広告業界の標準なので、この基準に統一するとしています。」
Googleアドセンスの変更後の収益の違いは?
実はGoogleアドセンスの収益をよく見ると、クリック型とインプレッション型が混在していることに気が付きます。
クリック単価で収益が計算されているのと、広告が表示されて収益が計算されているのが分かります。
変更後2月29日に確認した結果、広告表示に対して収益が計算されるインプレッション収益の割合がほぼ100%にシフトしました。
その結果、アンカー型広告の収益がどんどん上昇している実感があります。
ブログ運営者(パブリッシャー)の対応は必要?
Googleアドセンスを運用しているブログ運営者について、以下の様に特に必要な対応は無いとしてます。
また、変更によって収益にも影響はないと予測されていると説明があります。
ただし、影響が無いとは断言してはいませんので、質の良いサイトを作って滞在時間を延ばすことも重要になってくるかもしれません。
今回の更新により、Google サービス全域およびサードパーティのプラットフォームで広告枠を収益化しているパブリッシャー様にとって、収益構造の一貫性が高まります。AdSense パブリッシャー様の側で必要なご対応は特になく、収益にも影響はないと予想されます。
出典:GoogleAdSenseからのメール 2023/11/08 5:15
2月の変更により収益がどれ位影響が出たのか記事にしました。
よかったら、ご覧ください。
2024年2月アドセンス「クリック型」が廃止(まとめ)
今回は2024年2月に変更になったGoogleアドセンスの収益構造とインプレッション型への更新について解説しました。
これまでの、クリック型のアドセンス広告配置から、インプレッション型の広告配置へと検討することになると考えます。
参考サイト:Updates to how publishers monetize with AdSense Nov 02, 2023