Googleの検索結果の下の方に複数のテキストリンクが表示されるのを見たことがあるでしょうか?
表示されるサイトとされないサイトがありますが、このリンクはなんでしょうか?
実は「サイトリンク」というGoogleの機能のひとつなのです。
今回はGoogle検索結果に表示される「サイトリンク」の意味と特徴、表示される効果について詳しく解説します。
サイトリンクは、ユーザーの検索体験を向上させる重要な機能であり、ウェブサイト運営者にとっても大きなメリットをもたらします。
サイトリンクとは?表示されるメカニズムの正体

サイトリンクは、Google検索結果でメインの検索結果の下に表示される、そのサイトの他のページへのリンクです。
通常、2〜6個程度のリンクが表示され、各リンクには簡潔な説明文が付いています。
例えば、当サイトの事例を紹介します。

赤い矢印の部分で、テキストリンクが表示されています。当記事は検索ランキング1位~3位を維持しているコンテンツです。
どんな時に表示されるのでしょうか?その2つのメカニズムを解説します。
(1)固有名詞で検索された場合
サイトリンクが最も表示されやすいのは、ユーザーが特定のブランド名や企業名など固有名詞で検索を行った場合です。
例えば、「Amazon」や「楽天」といった企業名で検索すると、その企業のトップページと合わせて、主要なカテゴリーページへのサイトリンクが表示されます。
つまり、一般的なキーワードではなく、固有名詞で検索された場合のことです。
指名検索と言われています。
指名検索では、ユーザーが既にそのサイトを訪問する意図を明確に示しています。
その結果、Googleは関連性の高いページを追加で表示することで、ユーザーの目的達成を支援します。
(2)アルゴリズムが価値を認めたとき
指名検索で表示される場合だけではありません。
Googleがユーザーにとって有益と判断した場合にもサイトリンクが表示されます。
この判断基準には以下のような要素が含まれます。
- サイトの権威性と信頼性
- 検索クエリとの関連性
- サイト内の構造化された情報
- ユーザーの行動パターン
Googleのアルゴリズムは、検索意図を分析し、ユーザーが求めている情報に最も効率的にアクセスできるよう、適切なサイトリンクを自動的に選択します。
では各項目を説明します。
サイトの権威性と信頼性
Googleは長期間にわたって質の高いコンテンツを提供しています。その為、多くのサイトからリンクを獲得しているウェブサイトを高く評価します。
SSL証明書の導入、運営者情報の明記、専門性の高いコンテンツの継続的な更新などが権威性と信頼性の向上に寄与しています。
検索クエリとの関連性
ユーザーが検索したキーワードと、サイト内の各ページのコンテンツとの関連性の高さが重要です。
タイトルタグ、メタディスクリプション、見出しタグなどにキーワードを適切に配置します。
その結果、検索意図に合致する情報を提供することで、検索クエリとの関連性が高まります。
サイト内の構造化された情報
Googleがサイトの内容を正確に理解できるように構造化することが重要です。
そのためには、明確なサイト階層、適切な内部リンク構造、パンくずリストの設置などが、サイトの構造化された情報として評価されます。
ユーザーの行動パターン
検索結果からのクリック率、サイト内での滞在時間、直帰率、コンバージョン率などのユーザー行動データを分析し、実際にユーザーに価値を提供しているページを特定します。
これらの指標が良好なページがサイトリンクとして選ばれやすくなります。
Googleのアルゴリズムは、これらの要素を総合的に分析し、ユーザーが求めている情報に最も効率的にアクセスできるよう、適切なサイトリンクを自動的に選択します。
参考:Google for Developers サイトリンク
サイトリンクがウェブサイトに与えるメリット

では、サイトリンクが表示されると、どんなメリットがあるのでしょうか?
2つのメリットを解説します。
(1)検索結果画面での存在感が圧倒的に向上
サイトリンクが表示されると、検索結果でのサイトが占める面積が大幅に増加します。
その結果、検索したユーザーの目に留まりやすくなり、クリック率の向上が期待できます。
通常の検索結果では1つのリンクしか表示されませんが、サイトリンクがあることで複数のエントリーポイントが提供されます。
その影響により、総アクセス数の増加につながります。
特に、異なる目的を持つユーザーそれぞれに最適なページを提示できるため、より幅広いユーザー層からのアクセスを獲得できます。
ユーザー体験の質が飛躍的に改善
サイトリンクは、ユーザーが検索したい目的の情報を表示します。
その結果、より迅速に目的のコンテンツにアクセスできるようになります。
トップページを経由することなく、直接目的のページにアクセスできるため、ユーザーの時間節約と満足度向上が実現されます。
また、サイトリンクに表示される説明文により、ユーザーは各ページの内容を事前に把握できるようになります。
そのメリットは、ユーザーは検索結果はもとより、さらに新しい発見が可能になります。
これにより、サイト内での滞在時間の延長や、コンバージョン率の向上も期待できます。
サイトリンクの最適化
サイトリンクの表示はGoogleが自動的に決定します。
とはいえ、以下の方法でより良いサイトリンクの表示を促すことができます。
つまり、サイトリンクに希望のリンクを表示させる最適化です。
サイト構造を見直す
明確で論理的なサイト構造は、サイトリンクの質を向上させる基盤となります。
以下の点を確認しましょう。
- 階層構造が明確で、重要なページが上位階層に配置されている
- URLが分かりやすく、一貫性がある
- 各ページが明確な目的を持ち、重複コンテンツがない
- 内部リンクが適切に設置され、重要なページへのアクセスパスが確保されている
効果的なナビゲーション設計でGoogleにシグナルを送る
サイトの主要なナビゲーションメニューは、サイトリンクの選択に大きく影響します。
以下の点を意識してナビゲーションを最適化しましょう。
- 重要なページへのリンクをメインナビゲーションに配置
- アンカーテキストを分かりやすく、SEOを意識した内容にする
- フッターナビゲーションも活用し、重要なページへのアクセスを確保
- パンくずリストを設置し、サイト構造を明確にする
XMLサイトマップの継続的メンテナンス
XMLサイトマップは、Googleがサイトの構造を理解するための重要な情報源です。
以下の点を確認しましょう。
- 全ての重要なページがサイトマップに含まれている
- サイトマップが定期的に更新されている
- 優先度(priority)と更新頻度(changefreq)が適切に設定されている
- Google Search Consoleでサイトマップが正常に読み込まれている
サイトリンクを検索結果から削除するには?
場合によっては、特定のページがサイトリンクに表示されることを望まない場合があります。
以下の方法で対処できます。
ページ自体を削除する
最も確実な方法は、表示させたくないページを削除することです。
しかし、この方法は以下の点を考慮する必要があります。
- ページが他の目的で必要でないかの確認
- 削除後のリダイレクト設定
- 内部リンクの修正
- ユーザーへの影響の評価
noindexタグによる検索エンジンからの隠蔽
ページを削除せずにサイトリンクから除外したい場合は、noindexタグを使用します。
WordPressは、noindexタグが簡単に設定できます。編集ページにnoindexランにチェックを入れるだけです。
<meta name="robots" content="noindex">
この方法により、ページは検索結果から除外され、サイトリンクにも表示されなくなります。
ただし、サイト内でのユーザビリティは保たれるため、内部的に重要なページには適した方法です。
サイトリンクが表示された体験談

ブログを初めてから、数年間はサイトリンクが表示されたことはありませんでした。
しかし、サイトのコンテンツを専門化し、特化ブログ化へと改善をはかったことで、投稿記事が上位表示されるようになりました。
でもこの段階でサイトリンクはまだ表示されませんでした。
その後、アクセスが増加するに伴い、Googleのコアアップデートなども影響し、上位記事でサイトリンクが表示されるようになりました。
その結果、アクセス数は、さらに増え、相乗効果で、サイト自体の評価がアップしました。
まとめ
サイトリンクは、適切に活用することでサイトの可視性とユーザビリティを大幅に向上させることができる重要な機能です。
直接的なコントロールはできませんが、サイト構造の最適化やナビゲーションの改善により、より効果的なサイトリンクの表示を促すことができます。
定期的にサイトリンクの表示状況を確認し、ユーザーにとって最も有益な情報が提供されているかを評価することが、長期的な成功につながります。
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