Googleが開発した生成AI「Gemini」とはどんな特徴と機能があるのでしょうか?
今回は、「Gemini」の特徴と使い方を詳しく説明します。
コンテンツを作成する時に詳細なサポートに利用できて情報収集やまとめに活用できます。
Geminiの特徴
「Gemini」はマルチモーダルAIの最新モデルなので、初めて耳にする方も多いでしょう。
まず特徴であるマルチモーダルAIについて説明します。
マルチモーダルAI
専門的になりますが、参考に説明します。
マルチモーダルAI(multimodal AI)とは、異なる種類の情報をまとめて扱うAIのことです。
Geminiは、テキスト、画像、音声、動画など、さまざまなデータ形式を処理します。
例えば、画像、音声、テキストという異なる情報を組み合わせたり、お互いに関連付けたりして処理します。
マルチモーダルAIの応用例としてわかりやすい事例を上げれば、防犯カメラがあります。
Geminiのマルチモーダル機能は、さまざまなデータ形式を統合して処理する能力を活用し、多様な用途で利用されています。
さらに、高度な推論能力を持ち、複雑なタスクを迅速に処理します。
また、Geminiはコード生成能力が強みで、PythonやJavaScriptなど、20以上のプログラミング言語に対応しています。特にコード生成に強みがあります。
Geminiの種類
- Gemini Nano: スマートフォンなどのデバイス上で効率的に動作するモデルで、特にGoogle Pixel 8 Proでの使用が想定されています。
- Gemini Pro: 幅広いタスクに対応するモデルで、無料で利用可能です。
- Gemini Ultra: 非常に複雑なタスクに対応する高性能モデルで、有料版のGemini Advancedとして提供されています。
GeminiとChatGPTの主な違い
GeminiとChatGPTの主な違いについて説明します。
主な違い
特徴 | Gemini | ChatGPT |
---|---|---|
開発元 | OpenAI | |
データ処理 | マルチモーダル(テキスト、画像、音声、動画などを処理) | 主にテキストデータを処理 |
情報の更新 | Google検索を利用し、最新の情報にアクセス可能 | 知識カットオフがあり、最新情報には対応できない |
コンテキスト | 最大100万トークンのコンテキストウィンドウを持つ | コンテキストウィンドウはGeminiより小さい |
画像生成 | 可能(無料で利用可能) | 可能だが、無料版では制限あり |
用途 | 複雑なタスクや多様なデータ形式の処理に強み | 自然な文章生成や対話に優れている |
違いを詳しく説明します。
データ処理能力
- Geminiはマルチモーダルモデルで、テキストだけでなく画像、音声、動画など多様なデータ形式を処理できます。これにより、複雑なタスクに対応可能です。
- ChatGPTは主にテキストデータを処理し、自然な文章生成や対話に特化しています.
情報の更新とアクセス
- GeminiはGoogle検索を利用して最新の情報にアクセスできるため、より信頼性の高い情報を提供できます.
- ChatGPTはナレッジカットオフ(知識が更新された最後の時点)があり、最新の情報には対応できません。現時点では2023年4月から2023年12月へと変更されました。
コンテキストウィンドウ
- Geminiは最大100万トークンのコンテキストウィンドウを持ち、長いテキストの処理や複雑な質問への回答に役立ちます。
コンテキストウィンドウとは、一度に処理できるトークン数のことです。トークンとは、単語、画像、動画の一部分などの最小単位です。テキストなら、英語で100トークンは約75ワード、日本語の100トークンは100文字ほどです。 - ChatGPTのコンテキストウィンドウはGeminiよりも小さく、一度に処理できる情報量に制限があります.
GeminiとGoogleの違いがあります。
その結果、Geminiは多様なデータ形式を扱うことに優れており、ChatGPTは自然な対話や文章生成に優れていることが分かります。
GeminiとChatGPTのユーザーインターフェースの違い
ユーザーの使いやすさの違いを比較して説明します。
Geminiのユーザーインターフェース
- Geminiは、技術者以外の方にも使いやすいユーザーフレンドリーなインターフェースです。Googleのサービスと統合されており、Google MapsやYouTubeなどの拡張機能を利用できます。
- デザインのシンプルさが特徴で、最近のアップデートでよりクリーンでシンプルになり、ユーザーが必要な機能に簡単にアクセスできるようになっています。
ChatGPTのユーザーインターフェース
- ChatGPTは、さまざまな機能を簡単に選択できる多機能アクセス可能なインターフェースを持っています。特に、GPT-4の機能を利用する際に便利です。
- カスタマイズ性が高く、プラグインやカスタムGPTを追加することで、ユーザーのニーズに合わせて機能を拡張できます。
まとめると次の様になります。
- Geminiは、Googleのサービスとの統合が強みで、シンプルで直感的なUIを提供しています。
- ChatGPTは、多機能でカスタマイズ可能なUIを持ち、特に高度な機能を利用する際に便利です。
これらの違いにより、ユーザーのニーズや使用目的に応じて、どちらのインターフェースが適しているかが選べるようになりました。
Geminiの使い方の例
例えば、初心者が使う身近な事例としては、以下の様な内容が作成できます。
- 長文を読ませてまとめさせる
- 企画書を作成させる
- 旅行先の観光ルートを写真付きで作成させる
- Webサイトの記事を要約させる
- メールの内容を作らせる
- ブログ記事のタイトルを考えさせる
- ブログ記事の構成を考えさせる
- SEOで関連キーワードを探させる
これらの内容について、写真・動画・テキスト・音など、様々なデータを元に生成します。
ここが、これまでの生成AIとの違いと言えるでしょう。
Geminiの始め方
Geminiを初めて使う場合の手順を説明します。
Geminiを使う場合は、Googleのアカウントが必要です。まだアカウントをお持ちでない方はこちらから無料で作成できます。
Geminiは、スマートフォンのブラウザでも利用可能です。スマホで使う場合は Androidになりますがアプリで利用可能です。
今回は初心者の方を想定しているので「無料版」でWebサイトから使う方法を説明します。
以下のリンクからGeminiの公式サイトを表示させて使います。
GeminiのWebサイト ➡ こちら
です。
Webサイトを開くと以下の画面が表示されます。
「Geminiと話そう」をクリックすると、以下の利用規約とプライバシーが表示されるので確認しましょう。
確認したら「Geminiを使用」をクリックして次の画面に進みます。
これでGeminiが使えます。
実際に「Geminiに質問」に、質問したいことを具体的に書いてみましょう。
例えば、次の様な支持をGeminiにしてみます。
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イタリア旅行プランの概要を考えてほしい。
- 日程:8泊9日
- 費用の概算
- 行程:ナポリからフィレンツェを通りベネチア経由でミラノを観光
- 往路:成田空港発ーナポリ着、復路:ミラノ発ー成田空港着
- ホテルはスタンダードで便利な場所にしたい。
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Geminiの画面に、上のテキストをペーストして質問します。
その結果、次のような回答してきました。
かかった時間は約5秒程度でしょうか。
回答が長いので、分けて表示します。
9日目までは省略します。
最後もまとめには、旅行の準備頑張ってください!と励ましのお言葉までありました。
これには感動しますね!
Geminiの作成した企画書を確認してみた
このルートはぼくが実際にイタリアを観光した2017年の時の体験とほぼ同じでした。
料金やホテルの代金などもかなりリアルな結果を表示しています。
それも、2024年現時点でも最新の情報ではないかと思います。
料金プランの概要
Geminiには主に以下の2つのプランがあります。
- 無料版: 基本的な機能が利用可能で、特に制限は設けられていません。
- 有料版(Gemini Advanced): 月額2,900円(税込)で、より高度な機能を利用できます。このプランでは、最上位モデルであるGemini Ultraが搭載されており、複雑なタスクや長文の処理に対応しています
まとめ:将来の展望
Geminiは、既存のAIモデルであるGPT-4を超える性能を示しており、AI分野での競争力を強化しています。
テキスト、画像、音声など異なる形式のデータを統合的に理解・処理する能力がさらに高まると予想されています。
その結果、さまざまなタスクや環境に迅速に適応し、新しい情報を素早く学習する能力が強化されるでしょう。
Geminiは、技術的な進化と応用範囲の拡大を通じて、さまざまな分野での活用が期待されており、AI技術の未来において重要な役割を果たすと考えられています。
また、医療、法務、金融など特定の専門分野に特化した派生版が登場する可能性があります。
Gemini Nanoの発展により、モバイルデバイス上でのAI処理がよりパワフルになり、オフラインでも高度なタスクが可能になるでしょう。
このことから、Geminiはビジネスの未来を塗り替える可能性があり、新規事業の創出に大きく寄与することが期待されています。