ブログを運営していると、記事数が増えるにつれて、当初考えていたカテゴリーの構成がしっくりこなくなることがあります。
その結果、ブログのカテゴリーを変更したいと考える方も多いでしょう。
しかし、カテゴリー変更がSEOに悪影響を与えるのではないかと不安になることも少なくありません。
この記事では、ブログのカテゴリーを変更する際に考慮すべきポイントやSEOへの影響、そして具体的な対策について詳しく解説します。
カテゴリー変更がSEOに与える影響とは?
ブログのカテゴリーは、記事を整理してユーザーと検索エンジンの双方にわかりやすく提供する重要な要素です。
カテゴリーを変更すること自体は問題ありませんが、以下の点がSEOに影響する可能性があります。
1. URL構造が変わる場合
カテゴリー変更によってURLが変わる場合は、特に注意が必要です。
つまり、パーマリンク設定によって記事のURLにカテゴリーが含まれる設定にしている場合です。
例: /old-category/article-title/ から /new-category/article-title/ への変更
URL変更を正しく処理しないと、以下のような悪影響が考えられます。
- 既存の評価がリセットされる:GoogleはURLを個別のページとして認識するため、リダイレクトを設定しないと、新しいURLを別ページとして扱い、既存の評価が失われる可能性があります。
- 404エラーが発生する:古いURLが削除され、適切にリダイレクトされない場合、404エラーが発生し、ユーザー体験を損ねるとともにSEOスコアにも悪影響を与えます。
2. URL構造に影響しない場合
パーマリンク設定によってカテゴリーがURLに含まれない場合、カテゴリー変更が直接的にSEOに影響することはほとんどありません。
この場合、主に内部リンクやナビゲーションの更新が必要です。
カテゴリー変更が必要になる理由
ブログのカテゴリーを変更する理由として、以下のようなケースが挙げられます。
ブログの方向性が変わった
ブログ運営当初と現在では、取り扱うテーマが変わっている場合があります。
そのため、記事をより適切なカテゴリーに整理し直す必要が生じます。
カテゴリーが多すぎるまたは少なすぎる
初心者の頃はカテゴリーを細かく分けすぎたり、逆に大雑把にしすぎたりすることがあります。
これは、初めてブログ開設した当初、先々の予測ができないためだれでも一度はやってしまいます。
これを適切な数に再編成することで、ユーザーの利便性が向上します。
ユーザー体験の改善
関連性の高い記事をまとめることで、読者が情報を探しやすくなり、結果的にブログの滞在時間や回遊率が向上します。
検索エンジンの理解を深める
カテゴリーを自由に作ってしまうことで、検索エンジンが理解に困る問題が起こります。
後から、カテゴリーの再編の必要性が出てきます。
明確なカテゴリー構造は、検索エンジンがサイトのテーマ性を正確に把握するのに役立ちます。
カテゴリー変更時の注意点
カテゴリー変更を成功させるために、以下の注意点を意識しましょう。
1. 変更の目的を明確にする
変更を行う前に、なぜカテゴリーを変更する必要があるのかを明確にしましょう。
単なる気分転換ではなく、読者やSEOの視点から必要性を検討してください。
2. 大幅な変更は一度に行わない
ブログ全体のカテゴリーを一度に大幅に変更すると、検索エンジンや読者に混乱を与える可能性があります。
少しずつ、段階的に変更を進めるのがおすすめです。
ぼくは一気にやってしまい、PV数が激減した記憶があります。
この後の体験で紹介します。
3. バックアップを取る
変更前にサイトのデータをバックアップしておくことで、万が一問題が発生した場合にもすぐに元に戻すことができます。
4. リダイレクト設定を忘れない
URLが変更される場合は、必ず301リダイレクトを設定して、旧URLの評価を引き継ぐようにしましょう。
5. 読者に告知する
カテゴリー変更が読者のアクセス方法やナビゲーションに影響を与える場合、事前に告知すると親切です。
これにより、読者の混乱を防げます。
6. 変更後の影響をモニタリングする
Googleアナリティクスやサーチコンソールを使い、カテゴリー変更後のトラフィックやインデックス状況を確認しましょう。
問題があれば迅速に対処します。
カテゴリー変更時のSEO対策
カテゴリー変更によるSEOへの影響を最小限に抑えるためには、以下の具体的な対策を講じることが重要です。
1. リダイレクト設定を行う
URLが変更される場合、古いURLから新しいURLへ301リダイレクトを設定しましょう。
これにより、検索エンジンがURL変更を正しく認識し、旧URLの評価を新しいURLに引き継ぐことができます。
初めての方で難しいと感じる方は、以下を参考にしてください。
リダイレクト設定の手順
WordPressを使用している場合、プラグイン(例: “Redirection” や “Yoast SEO”)を利用することで簡単にリダイレクト設定が可能です。
■Redirection
Redirectionは、WordPress用のプラグインで、URLのリダイレクト管理を簡単に行うためのツールです。ブログのカテゴリー変更や記事URLの変更を検討している方には必須のツールと言えます。
■Yoast SEO
Yoast SEOは、WordPress用の非常に人気のあるSEOプラグインで、301リダイレクト設定の他に、SEOタイトルとメタディスクリプションの編集、キーワード最適化、コンテンツ分析、XMLサイトマップの自動生成、ソーシャルメディア設定など可能です。
2. GoogleサーチコンソールでURLを再送信
カテゴリー変更後、新しいURLをGoogleサーチコンソールでインデックス再申請することが推奨されます。
これにより、検索エンジンが新しい構造を速やかに認識できます。
3. 内部リンクとナビゲーションの更新
サイト内のリンクやメニューを新しいカテゴリーに合わせて更新することを忘れないようにしましょう。
内部リンクの不整合があると、ユーザー体験が損なわれるだけでなく、検索エンジンの評価も下がる可能性があります。
4. サイトマップの更新
カテゴリー変更後は、XMLサイトマップを最新の状態に更新し、Googleサーチコンソールに再送信します。
これにより、クローラーが新しい構造を迅速に把握できます。
5. 影響を測定する
カテゴリー変更後、Googleアナリティクスやサーチコンソールを使って、トラフィックやインデックス状況をモニタリングしましょう。
必要に応じて微調整を行うことが重要です。
カテゴリー変更のメリット
適切にカテゴリーを変更すると、以下のようなメリットが得られます。
- 読者の利便性向上:読者が必要な情報をスムーズに見つけられるようになり、サイト滞在時間や回遊率の向上が期待できます。
- 検索エンジンへのテーマの明確化:明確なカテゴリー構造は、検索エンジンがサイト全体のテーマを理解する助けになります。
- 内部リンクの強化:同じカテゴリー内で記事を相互リンクさせることで、内部リンク構造が強化され、SEOにもプラスの影響があります。
カテゴリーの変更は、決して不安になることはありません。
読者の利便性と、検索エンジンが理解しやすいようにするための調整だと言えます。
カテゴリー変更して不安になった経験談
僕がかつてブログを開設したばかりの時代にカテゴリー変更で経験したことを紹介します。
当時の記事をもとに、初心者レベルですが、以下の通り記録していました。
【以下、記録内容を引用】
カテゴリーそのものと、記事のカテゴリーを変更したことで1日のPV数に以下の影響が出ました。
- カテゴリー変更前:460PV
- カテゴリー変更後:193PV
つまり、カテゴリーを変更したことでPV数が減少しました。
原因を推測すると、記事を投稿しカテゴリーを含む内部リンクが構築されていのに、カテゴリーの変更で内部リンク、あるいは外部リンクに変更が起こることで、PV数が激減したものと推測。
その後、記事を投下しつつ、Googleのインデックスに新カテゴリーと記事が評価されるまで待つことにしました。
カテゴリーを大幅変更から3年後、1日約500PV、月15,000PVまで戻りました。
カテゴリを変更すると一時的にPV数が減少することがわかりました。
カテゴリのページを記事と同様にしっかり作り込むと、アクセス効果がアップしました。
さらにそれがブログ全体の評価をアップするのでPV数も増加しています。
ちなみに、使わないカテゴリは削除せずに「noindex」にしています。理由はインデックスされているのでいずれ使う時が来るかもしれないからです。
以上が5年前の経験談でした。
まとめ
ブログのカテゴリー変更は適切に行えば、SEOに悪影響を及ぼすことはありません。
むしろ、整理されたカテゴリー構造は読者と検索エンジンの双方に好影響を与えます。
重要なのは、以下のポイントをしっかり押さえることです。
- URLが変わる場合は必ず301リダイレクトを設定する。
- Googleサーチコンソールでインデックスの再申請を行う。
- 内部リンクやナビゲーションを新しいカテゴリーに合わせて更新する。
- サイトマップの更新
- 影響を測定する
これらの点を踏まえたカテゴリーの変更で、ユーザーと検索エンジンの両方にとって見やすいブログにすることが重要です。
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