はじめに
同じ「再設計ログ900とは」というクエリでGoogleとBingを検索すると、それぞれのAI要約に異なる説明が表示されました。
Googleでは、再設計ログ900の定義やプロジェクトの背景、実ブログの規模などが説明されていました。
一方、Bingでは、記事整理やカテゴリー再編、内部リンク、PV・CTR・RPMによる検証など、具体的な施策や進行状況まで詳しく説明されていました。
さらに、情報源として表示された記事にも違いがありました。
今回のLAB-017では、GoogleとBingのAI要約を実際の観測記録に基づいて比較します。
ただし、今回の目的は、どちらの説明が優れているかを判定することではありません。
同じクエリに対して、要約の説明内容や情報源の表示にどのような違いがあったのかを記録し、次の観測につなげることです。
今回の研究仮説
今回の研究仮説は、次のとおりです。
同じ「再設計ログ900とは」というクエリでも、GoogleとBingでは、AI要約で説明される内容の重点や、情報源として表示される記事の構成が異なる可能性がある。
この仮説を検証するため、今回は次の5つの観点から比較します。
- 定義:再設計ログ900を何として説明しているか
- 活動の構造:どのようなプロジェクトとして説明しているか
- 具体的な施策:どのような活動や作業を取り上げているか
- 検証指標:どのようなデータや指標を説明しているか
- 情報源:どの記事が引用・参照先として表示されているか
なお、今回の観測は、GoogleとBingのAI要約を一度比較したものです。
この結果だけで、それぞれの検索エンジンに恒常的な特徴があると結論づけることはしません。
今回の観測条件
今回の比較条件は次のとおりです。
- 観測日時:2026年10月11日 3時20分
- 検索クエリ:「再設計ログ900とは」
- 観測対象:GoogleとBingのAI要約
- 使用端末:スマートフォン
- ログイン状態:ログイン状態で観測
同じクエリを使用し、それぞれに表示された要約本文と情報源を記録しました。
検索結果やAI要約は、観測する時期や環境によって変わる可能性があります。そのため、今回の記録は、この日時と条件で確認した結果として扱います。
Googleの要約を引用
今回、GoogleのAI要約には、次の説明が表示されました。
GoogleのAI要約
再設計ログ900とは、AI時代におけるブログの思考・戦略・構造を再設計し、その過程や検証結果を再現可能な形で公開している検証モデルおよびプロジェクトのことです。
主な特徴と概要
・定義: NAO氏が提唱・運営している、AIを活用したブログ運営の構造改革とデータ検証を行うプロジェクトです。
・対象: 2019年開設・最大978記事を抱える実ブログをベースに、AI環境の変化に伴うブログのあり方や構造をテストしています。
Googleで引用記事として表示された情報源
今回の記録では、次の記事が表示されました。
- note「【完全ガイド】再設計ログ900とは?AI時代のブログ構造戦略|NAO」
表示日:2026年3月20日 - naoテック「再設計ログ900研究所」
表示日:2026年9月2日 - naoテック「言葉の意味をどう書き換えるのか|再設計ログ900研究所 LAB-008」
表示日:2026年7月11日 - naoテック「〖再設計ログ900研究所〗『再設計ログ900とは』のAI要約が変化した」
表示日:2026年10月6日 - naoテック「【完全ガイド】再設計ログ900とは?AI時代のブログ構造戦略」
表示日:2026年3月28日
これらの表示から、定義を説明する記事、研究の考え方を扱う記事、AI要約の変化を記録した記事が情報源として表示されていたことを確認できます。
ただし、完全ガイドはnote版とブログ版の両方が表示されています。そのため、表示された5件をすべて異なるテーマの記事として数えることはできません。
また、引用記事として表示されたことと、その記事のすべての内容がAI要約に反映されたことは、同じ意味ではありません。
Bingの要約を引用
次に、Bingで表示されたAI要約を記録します。
以下は、当時コピーして保存した要約本文です。情報源の表示に伴う重複や表記を含め、保存記録をもとに掲載します。
BingのAI要約
再設計ログ900は、ブログ記事の構造やSEO、AI検索対応、収益改善を目的にした実験・検証プロジェクトです。
再設計ログ900は、AI時代におけるブログ運営の最適化を目指して、既存ブログの構造を見直し、実際のアクセスデータをもとに再設計の過程を記録するシリーズプロジェクトです。従来の「量重視」のブログ運営から脱却し、「構造」で評価される時代に対応するために開始されました。
プロジェクトの目的と内容
ブログ構造の再設計:既存記事の整理やカテゴリ再編、内部リンク設計を行い、AI検索やSEOに最適化する。
実験・検証:記事削除やURL変更、リライトなどの施策がPV、CTR、収益(RPM)に与える影響をリアルタイムで記録・分析。
AI検索対応:ブログ記事を単体ではなく「シリーズ構造」としてAIが認識するかを検証し、検索行動の変化を観測。
収益改善:Googleアドセンスなどの収益データをもとに、構造変更による収益向上の効果を分析。
実施の流れ
再設計ログ900は、以下のステップで進められています。
仮説の設定:構造変更や記事整理がSEOや収益に与える影響を予測。
実行:記事の削除、URL変更、内部リンク再設計、リライトなどを実施。
結果の検証:PV、CTR、収益の変化をデータで確認し、仮説の正否を評価。
現状の進行状況
約978記事あったブログを整理し、2026年3月16日時点で862記事まで再設計を進行中。
構造変更によりPVやCTRは一時的に低下することもありますが、収益は増加傾向にあることが報告されています。
AI検索の認識やブログのシリーズ構造化の効果も随時検証されています。
まとめ
再設計ログ900は、AI時代におけるブログ運営の新しい戦略を体系化するための実験記録であり、単なる記事数や量ではなく、構造や内部リンク、AI検索対応を重視したブログ設計の実践例です。ブログ運営者やSEO担当者にとって、AI時代の最適化手法を学ぶ上で参考になるプロジェクトです。
Bingで表示された情報源について
保存した記録では、要約本文の各所に「naotech33.com」「note(ノート)」などの情報源表示がありました。
ただし、Googleの記録とは異なり、Bingについては引用記事の個別タイトルやURLをすべて保存できていません。
そのため、今回確認できるのは、naoテックとnoteが情報源として表示されていたことまでです。Googleの引用記事一覧と同じ粒度で、記事単位の対応関係を比較することはできません。
GoogleとBingの要約を比較する
ここまでの記録を、5つの比較項目に整理します。
| 比較項目 | Bing | |
|---|---|---|
| 定義 | 検証モデルおよびプロジェクトとして説明 | 実験・検証プロジェクトとして説明 |
| 活動の構造 | 運営者や実ブログ、研究の背景を説明 | 既存ブログの構造見直しと最適化を説明 |
| 具体的な施策 | 今回の要約本文では、施策の詳細は限定的 | 記事整理、カテゴリー再編、内部リンク、URL変更、リライトを列挙 |
| 検証指標 | 今回の要約本文では、具体的な指標の説明は限定的 | PV・CTR・RPMを明示 |
| 進行状況 | 2019年開設、最大978記事という背景を説明 | 2026年3月16日時点で862記事という過去情報を表示 |
| 引用記事 | 定義、研究の考え方、AI要約の観測記事を確認 | naoテックとnoteの情報源表示を確認。個別記事の詳細は未記録 |
今回の要約本文を比較すると、Googleは再設計ログ900の定義やプロジェクトの背景を比較的短く説明しています。
一方、Bingは、具体的な施策、検証指標、実施の流れ、過去の進行状況まで説明しています。
したがって、今回の記録では、Googleは定義と背景、Bingは具体的な活動と検証手順に重点を置いた説明になっていたと整理できます。
ただし、これは今回表示された要約についての比較です。検索エンジンごとの固定的な性質として断定するものではありません。
過去情報の表示をどう扱うか
今回のBingの要約には、2026年3月16日時点で862記事まで再設計が進んでいたという記述がありました。
また、収益が増加傾向にあるという説明も含まれていました。
ここで注意したいのは、これらが今回の観測時点における最新の実績を示すとは限らないことです。
記事数や収益の状況は、時間の経過とともに変わります。過去の情報が要約に表示されていたとしても、それを現在の状況として扱うことはできません。
今回の研究では、次のように区別します。
- 観測事実: Bingの要約に、2026年3月16日時点で862記事という説明が表示されていた。
- 解釈: Bingの要約には、過去の進行状況に関する情報も含まれていた。
- まだ分からないこと: その情報がどの記事から取得されたのか、また、なぜ今回の要約に採用されたのか。
同様に、Googleが最大978記事という情報を表示したことも、今回の要約に含まれていた情報として記録します。
表示内容を観測することと、その内容が現在も正しいかを確認することは、別の作業です。
関連研究との接続
今回の比較は、単独の観測ではありません。これまでのLABシリーズで記録してきた内容ともつながっています。
LAB-013|生成AI関連データの観測
Google Search Consoleに「生成AI」データが現れた|3カ月8,459表示を観測する|LAB-013
LAB-013では、Search Consoleに表示された生成AI関連データを記録しました。
今回のLAB-017では、数値データではなく、GoogleとBingのAI要約本文と情報源の表示を比較しています。
同じAI検索に関する観測でも、扱っているデータの種類が異なります。
LAB-014|74の仮説と現在位置
ブログ再設計の現在位置を実証する|74の仮説を整理して見えてきた変化|LAB-014
LAB-014では、これまでに生まれた74の仮説を整理しました。
今回の比較も、観測結果から新しい仮説を生み出し、次の観測につなげる活動の一つです。
LAB-015|別ブログで記事群とAI要約を観測
AI時代のブログは「1記事」だけで評価されるのか?|2つの別ブログで記事群とAI要約を観測する|LAB-015
LAB-015では、別のブログを対象に、記事群とAI要約の関係を観測しました。
今回のLAB-017では、対象を「再設計ログ900」に絞り、検索エンジン間で説明内容と情報源の表示を比較しています。
LAB-016|「再設計ログ900とは」のAI要約の変化
「再設計ログ900とは」のAI要約が変化した|3月・4月・10月の比較で見えた変化|LAB-016
LAB-016では、Googleにおいて同じクエリのAI要約が時期によってどのように変化したかを比較しました。
LAB-017では、観測対象をGoogleだけに限定せず、Bingとの比較に広げています。
なお、今回の結果だけで、LAB-016で観測した時間的な変化と、検索エンジン間の違いとの関係を説明することはできません。
関連するnote記事|「再構築」ではなく「再設計」と呼ぶ理由
このnote記事では、「再構築」と「再設計」の違いについて考えています。
今回の比較では、GoogleとBingの両方で「再設計ログ900」という名称が説明されていました。ただし、両者の説明の違いが、言葉の定義や記事の構成のどの部分に由来するのかは、今後も観測が必要です。
観測事実・解釈・仮説を分ける
今回の観測を、改めて整理します。
観測事実
- 同じ「再設計ログ900とは」というクエリでGoogleとBingのAI要約を比較した。
- Googleでは、定義やプロジェクトの背景、実ブログの規模を含む要約が表示された。
- Googleでは、定義を説明する記事、研究の考え方を扱う記事、AI要約の変化を観測した記事などが引用記事として表示された。
- Bingでは、記事整理、カテゴリー再編、内部リンク、URL変更、リライトなどの具体的な施策が説明された。
- Bingでは、PV・CTR・RPMという検証指標や、過去の進行状況も説明された。
- Bingの情報源としてnaoテックとnoteが表示されたが、個別記事のタイトルやURLは完全には記録できていない。
解釈
今回の要約本文では、Googleは定義やプロジェクトの背景を中心に説明し、Bingは具体的な施策や検証手順まで詳しく説明していました。
また、Googleでは引用記事のタイトルと日付を記録できましたが、Bingでは情報源の個別記事を同じ粒度で特定できませんでした。
このため、要約本文については比較できる一方、引用記事については比較できる情報の範囲に差があります。
仮説
同じプロジェクトを扱うAI要約でも、検索エンジンによって説明の重点や、情報源として表示される記事の構成が異なる可能性があります。
今後、同じクエリを複数回観測し、要約本文と引用記事の変化を記録することで、この仮説をさらに検討します。
今回の観測で分かったこと、まだ分からないこと
今回、確認できたのは、GoogleとBingでAI要約の説明内容に違いがあったことです。
Googleでは定義や背景が中心となり、Bingでは具体的な施策や検証指標まで説明されていました。
一方、まだ分からないこともあります。
- この違いが、今後の観測でも継続して見られるのか。
- 引用記事の違いが、要約本文の違いとどのように関係しているのか。
- Bingの要約に含まれた過去情報が、どの個別記事に由来するのか。
- 別のクエリでも同じような違いが見られるのか。
- 要約本文や引用記事の変化が、通常検索のクリックやアクセスにどのように関係するのか。
これらについては、今回の記録だけでは結論を出せません。
特に、AI要約に表示されたことと、そこから実際にクリックが発生したことは別の事象です。表示内容だけを根拠に、アクセスや収益への影響を判断しないようにします。
次の観測へ
次回以降は、今回と同じクエリ「再設計ログ900とは」を使用し、GoogleとBingの要約本文や引用記事がどのように変化するかを記録していきます。
可能な範囲で、次の項目をそろえて観測します。
- 観測日時
- 検索クエリ
- 検索エンジン
- 使用端末とログイン状態
- AI要約の表示有無
- 要約本文の主な内容
- 引用記事のタイトルとURL
- 記事数や収益など、過去情報の表示
- 前回の記録との違い
引用記事のURLやタイトルを取得できなかった場合は、推測で補わず、「未記録」または「確認できず」として残します。
また、今回表示されなかった情報についても、記録が不十分な場合は「存在しなかった」と断定せず、確認できた範囲を明記します。
観測条件と記録項目をできるだけそろえ、単発の印象ではなく、複数回の比較から変化を確認していきます。
再設計ログ900の定義
再設計ログ900とはAI時代におけるブログの思考・戦略・構造を再設計し、その過程を再現可能な形で公開する検証モデルである。
おわりに
今回のLAB-017では、「再設計ログ900とは」という同じクエリを使い、GoogleとBingのAI要約を比較しました。
観測した範囲では、Googleは定義や研究の背景を中心に説明し、Bingは具体的な施策や検証指標、過去の進行状況まで詳しく説明していました。
ただし、この違いが今後も続くのか、どのような要因によって生じたのかは、まだ分かりません。
一度の比較で結論を出すのではなく、記録を残し、次の観測と比較する。
それがPhase12|観測フェーズで続けている方法です。
観測し、記録し、仮説を立て、次の観測へ進む。
今回の比較結果も、そのための一つの記録として残します。
