停電時にインターネット接続を確保するための対策は、特にテレワークやオンライン活動が増えている現代において非常に重要です。
この記事では、停電時に光回線を維持するための具体的な手段や代替手段、UPS(無停電電源装置)の選び方について詳しく解説します。
停電時の光回線への影響

停電が発生すると、光回線自体は機能を維持します。
しかし、光信号を電気信号に変換するための機器(ONUやルーターなど)が電力を必要とします。
これらの機器が動作しなくなるため、インターネット接続ができなくなります。

特に、光回線を利用している場合、モデムやルーターが電源を失うと、通信が途切れてしまいます。
停電時のインターネット接続を維持するための手段

停電時にインターネット接続を維持することは現代において重要です。
停電が発生すると、光回線は機能していても、接続機器が電力を失うため、インターネットが利用できなくなります。
そこで、UPSやポータブル電源、モバイルホットスポットなどの手段を活用することで、安定した接続を確保する方法を探ります。
以下に安定し多接を確保するための方法を紹介します。
方法1.UPS(無停電電源装置)の導入
UPSは、停電時に自動的に電力を供給する装置で、接続された機器の動作を維持します。
UPSを使用することで、短時間の停電中でもインターネット接続を維持することが可能です。
以下のポイントを考慮してUPSを選ぶことが重要です。
- 出力容量: 接続する機器の消費電力を確認し、それに見合った出力容量を持つUPSを選びます。一般的には、接続機器の合計消費電力よりも20〜30%高い出力容量を持つUPSが推奨されます。
- バックアップ時間: 停電時にどれくらいの時間、機器を動作させ続けたいかを考慮し、必要なバックアップ時間を持つUPSを選びます。短時間の停電であれば数分のバックアップで十分ですが、長時間の停電に備える場合は、より大きな容量のUPSが必要です。
- 出力波形: UPSには、正弦波出力と擬似正弦波出力のモデルがあります。特に精密機器を使用する場合は、正弦波出力のUPSを選ぶことが望ましいです。
方法2.モバイルホットスポットの利用

停電時には、スマートフォンをモバイルホットスポットとして使用することも有効です。
携帯電話の信号は通常、停電時でも利用可能で、これを利用して他のデバイスをインターネットに接続できます。
モバイルホットスポットの設定は簡単で、特にテレワーク中に役立ちます。
方法3.ポータブル電源の利用

ポータブル電源を使用する方法があります。
ポータブル電源の利用で停電時に必要な機器に電力を供給し、インターネット接続を維持することができます。
特に、災害時には移動可能な電源が役立ちます。
方法4.ジェネレーターの使用

停電時に自宅のインターネット機器を動かすために、ジェネレーター(発電機)を使用することも考えられます。
インバーター型のジェネレーターは、電子機器に安全な安定した電力を供給できるため、推奨されます。
方法5.代替インターネットサービスの検討
停電時に備えて、モバイルデータプランやバックアップのインターネットサービスを契約することも考慮すべきです。
これにより、停電が長引いた場合でも、別の手段でインターネットに接続することが可能になります。
停電時のインターネット接続維持のための準備

停電が発生する前に、以下の準備を行うことが重要です。
機器の接続確認
UPSやポータブル電源を導入したら、接続する機器が正しく接続されているか確認します。
特に、ONUやルーター、Wi-Fiアクセスポイントなど、インターネット接続に必要な機器をUPSに接続することが重要です。
テストの実施
UPSに接続した後は、必ずテストを行い、停電時に機器が正常に動作するか確認します。
テスト項目には、必要な機器が接続できているか、電源の切り替わりの際に接続機器への電源供給が継続されているかなどがあります。
ブレーカーの所在確認
停電は突然やってきます。停電してから「ブレーカーはどこだっけ?」とならないためにも、ブレーカーの場所を今すぐ確認しておきましょう。
停電時の対応策
停電が発生した場合、以下の手順で対応することが推奨されます。
落ち着いて行動する
まずは「落ち着く、あわてない」ことが重要です。
これまでの対策を講じていれば、停電後の対応に余裕があります。
モバイル通信の利用
モバイル通信を利用している場合は、USBドングル型モデムを使用することで、パソコン単体でLTE通信が可能です。
これにより、停電時でもインターネット接続を維持できます。
再起動の実施
停電後にインターネット接続ができない場合、まずはONUやルーターの再起動を試みることが推奨されます。
これにより、接続が回復することがあります。
ONUやルーターは常時電源オンで使う事が多いため、電源スイッチが無いことが一般的です。
このため再起動では、コンセント一度抜いて10秒ほど置いてから、再度挿す方法で行います。
2019年の千葉県大停電の記録と体験談

千葉県を襲った台風15号では、大停電が発生しました。
ここでは、参考に当時投稿した記事をそのまま紹介します。
(以下記録)
千葉県の大停電復旧はいつごろになるのだろうか?
復旧の見込みがころころと変わる中で、千葉停電の地域と復旧見込みの現状を追ってみました。
9月15日現在の停電地域はまだ広範囲
東京電力パワーグリッド株式会社(2016年4月発足)の情報では、9月15日午前4時39分現在、千葉県の停電は135,200件がまだ復旧していないようです。
現在の停電地域と件数(9月15日午前4時39分現在)


停電の最終復旧は、10月に流れ込むことも
東京電力が発表して見通しでは、千葉市や市原市、木更津市などでは16日までにおおむね復旧し、南房総市や館山市など県南部では今月27日までにおおむね復旧する予定とのことです。
地域によっては山間部などの停電が発生から20日間におよぶ可能性がありそうです。全面復旧のはっきりとした見通しはまだ立っていないようです。
被害の現場と疲弊する住民
友人がFacebookで送付してくれた現地の様子(9月12日 午前9時)


(現地から送られてきたシェアの要請)
9日未明に上陸した台風15号の猛威による生活への影響が深刻になっています。
停電・断水・食糧難・電車の不通・家庭電話や携帯電話の不通などが続き、スーパーマーケットやコンビニも営業できず、高齢者・乳児・病弱者は生命の危機に晒されて4日目を迎えました。
冷蔵庫の食料品も腐り始めています。また、冷房を効かせた車中で熱帯夜を凌いでる方も多くガソリンも品薄が続いています。携帯電話の基地局や貯水池からの汲み上げポンプの非常用バッテリーや発電用燃料が無くなり、11日夕から携帯やスマホがつながらない地域や断水が始まった地域も増えています。
被災関連の患者が増加していることから一部の拠点病院には近県から災害派遣医療チーム(DMAT)が入りました。停電と断水だけが取り上げられていますが、それ以上に深刻で被災地のホテルでは大浴場の無料開放が、酒造会社では水と氷の配布行われています。
首都圏以外ではニュースで取り上げられることも少ないかと思いアナウンスさせていただきました。シェア大歓迎です。
千葉県の対応の出遅れも
森田知事は「市町村では報告が遅れているところもあるので、県の職員を出そうと思っている」と語った。これが停電から4日目の発言だ。
引用:産経デジタル9月13日
気象庁の発表によると、千葉県では前線や熱帯低気圧の接近に伴い、15日夜遅くから16日にかけて大雨となる恐れがあり、一日も早い復旧を願っています。
(当時の記事をそのまま掲載しました)
自然災害と停電の教訓
停電は、想定以上に深刻な場合もあります。
千葉県の大停電では、一時的に電気が使えない体験をしました。
予備のモバイルバッテリーはすぐ無くなり、通信が難しい状態が続きました。
これらのことから、インターネットでは光回線が一般的になり、停電の影響を受けることになります。
2019年の体験から、ぼくはソーラーパネルで大型バッテリーを常時充電しています。
まとめ
停電時にインターネット接続を確保するためには、UPSやポータブル電源の導入、モバイルホットスポットの利用、さらにはジェネレーターの使用など、さまざまな手段があります。
事前にこれらの対策を講じておくことで、自然災害時の通信環境を確保し、安心してインターネットを利用できる環境を整えることができます。
特にテレワークやオンライン活動が増えている現代において、停電対策はますます重要なテーマとなっています。
【UPS(無停電電源装置)】